アンチセンス鎖
アンチセンス鎖・反有意鎖[1][注釈 1] (英: antisense strand) は、ある配列のDNAやRNAに対して相補的な配列をもつDNA断片やRNA断片のこと。DNAにおいてはアデニンとチミン、そしてグアニンとシトシンは結合力をもつため、溶液内あるいは細胞内では相補的な断片同士が結合し、さまざまな影響をもたらす。RNAの場合にはアデニンとウラシルが結合する。
具体例
5'-AATTGCGCGGCCTATA-3' という配列を含むDNA(これ以上長くとも良いし、これよりわずかに短くとも良い)がある場合、
3'-TTAACGCGCCGGATAT-5' というDNA断片は上記のDNAに結合し、他の酵素、RNA、蛋白質、糖鎖が結合することを妨げ、DNAの転写を阻害する。
脚註
註釈
出典
関連項目
参考文献
- 大塚 吉兵衛『ビジュアル生化学・分子生物学』日本医事新報社、2008年10月1日。ISBN 978-4-7849-3062-3。
- 中村 運『生化学・分子生物学英和用語集』株式会社化学同人、2002年8月10日。ISBN 9784759809190。https://books.google.co.jp/books?id=ybvmuaZ6QUEC&pg=PA37。2020年7月13日閲覧。
外部リンク
- アンチセンス法 - 脳科学辞典 アンチセンス核酸を用いた遺伝子発現の制御法に関する解説。
- モルフォリノ - 脳科学辞典 細胞膜透過性、安定性などを改善したアンチセンス核酸に関する解説。遺伝子発現の制御に用いる。
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