シルケジ駅
シルケジ駅 | |
---|---|
TCDDの旧駅舎 | |
Sirkeci | |
所在地 | マルマラ地方イスタンブール県イスタンブール市ファーティフ(英語版、トルコ語版) |
所属事業者 | トルコ国鉄(TCDD) İETT(トルコ語版) |
テンプレートを表示 |
シルケジ駅(シルケジえき、トルコ語:Sirkeci Garı)はトルコ・イスタンブールのファーティフ(英語版、トルコ語版)にある、トルコ国鉄(TCDD)とİETT(トルコ語版)(イスタンブールトラム(英語版))の駅。
概要
TCDDのマルマライと、IETTのT1号線(トルコ語版、英語版)の2路線が乗り入れ、接続駅となっている。
2013年のマルマライ開通前はヨーロッパ側にあるトルコ国鉄のターミナル駅であった。オリエント急行の終着駅として完成したこの駅から西方に向け国際列車、国内列車、近郊列車が発着していた。当駅は、ヨーロッパのそれ以外の鉄道網に接続するトルコの鉄道網の主要駅となっていた。2つの主要な列車は、イスタンブール - テッサロニキ間を運行している列車と、シルケジ - ブカレスト北駅間を毎日結んでいるボスフォラス急行であった。ボスフォラス急行列車に連結された貨車は、ソフィア、ベオグラード、ブダペスト、キシナウへの継走が確立されていた。マルマライ開業後はアジア側へ直通できるようになった[1]。
歴史
クリミア戦争後、オスマン帝国当局はヨーロッパとイスタンブールとの間を鉄道で結ばなければならないとの結論に達した。1857年1月にイギリスの国会議員Labroとの間で最初の契約がなされた。Labroが要求された投資資本を提供できなかったためこの契約は3ヵ月後に取り消された。1860年と1868年にもそれぞれイギリスとベルギーの事業家たちと同様の契約があったものの不首尾に終わった。1869年4月17日、ルメリ鉄道敷設の免許はベルギーからやってきたバイエルン生まれの銀行家モーリツ・フォン・ヒルシュ(英語版)(Moritz Freiherr Hirsch auf Gereuth)に与えられた。計画ではイスタンブールから、エディルネ、プロヴディフ、サラエヴォを経由してサヴァ川岸へ到達する経路を予定していた。イスタンブール〜ハルカル間のうち、最初の15 kmの建設は1870年6月4日に始まり1871年1月4日に完成した。起点であったイェシルキョイ(英語版、トルコ語版)が当時の主要商業地区であったエミノニュ(英語版、トルコ語版)からかなり離れていたため、シルケジへの延長が望まれた。最初に提案されたのはバヤズィトから金角湾岸への経路であった。スルタンのアブデュルアズィズは、マルマラ海の海岸線近くのトプカプ宮殿内の低地にある庭園に沿って走る経路を決定し許可した。延長線は1872年7月21日に完成し、1873年にはシルケジに仮駅が建設された。
2013年10月29日にマルマライの地下ホームが開業した。
駅構造
TCDD
TCDD シルケジ駅 | |
---|---|
マルマライ新駅の入口 | |
Sirkeci | |
◄イェニカプ (4.857 km) (? km) ユスキュダル► | |
所在地 | マルマラ地方イスタンブール県イスタンブール市ファーティフ(英語版、トルコ語版)34110 No:2 シルケジ駅通り ホジャ・パシャ近辺 (Hoca Paşa Mahallesi, Sirkeci İstasyon Caddesi, No:2, 34110 Fatih, İstanbul) 北緯41度0分54秒 東経28度58分38秒 / 北緯41.01500度 東経28.97722度 / 41.01500; 28.97722 |
所属事業者 | トルコ国鉄(TCDD) |
所属路線 | ■マルマライ |
キロ程 | 27.634 km(ハルカル起点) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 1面2線 |
開業年月日 | 2013年10月29日 |
テンプレートを表示 |
地下駅施設の面積は18,000平方メートルあり、トルコ国内で最も深い駅である[2][3]。 旧駅舎の南側に位置する。マルマライのプラットホームにつながるエスカレーターは61メートルあり、トルコ国内で最大の長さである[4]。 駅の長さは225メートル[9]。
プラットホームは島式ホーム1面2線を有しており、長さは225メートルある[5]。
のりば
イェニカプ ↑ | 2 1 | ↓ ユスキュダル | 1 | マルマライ | (西方向) | イェニカプ・バクルキョイ(トルコ語版)・ハルカル方面 |
---|---|---|---|---|
2 | マルマライ | (東方向) | ユスキュダル・ソウトリュチェシュメ・ゲブゼ方面 |
旧駅舎
TCDD 旧シルケジ駅 | |
---|---|
旧シルケジ駅内部 | |
Sirkeci | |
(2.100 km) カンクルタラン(英語版)► | |
所属事業者 | トルコ国鉄(TCDD) |
所属路線 | イスタンブール-ピティオン線(トルコ語版) |
キロ程 | 0.000 km(シルケジ起点) |
駅構造 | 地上駅 |
開業年月日 | 1892年7月27日 |
廃止年月日 | 2013年 |
テンプレートを表示 |
新しいターミナルビルの建設は1888年2月11日に始められた[6]。当初「ミュシル・アフメト・パシャ」(Müşir Ahmet Paşa)と名づけられていたターミナル駅は1890年11月3日に開業し、仮駅は役割を終えた。この計画の建築家はアウグスト・ヤハムント(トルコ語版)である[7]。彼はオスマン建築を勉強するためにドイツ政府によりイスタンブールに遣わされたプロイセン国民であったが、工芸学校(現、イスタンブール工科大学)で建築設計を講義していた。1,200 m2の区域に立つターミナルビルはヨーロッパ・オリエンタリズムの最も有名な例の1つであり、他の建築物の設計に影響を及ぼしもした。建物は近代的でガス灯や冬の暖房の設備も備えていた。
ターミナル駅にあるレストランは1950年代から1960年代にかけてジャーナリスト、作家そして他のメディア出身の著名な人々の待ち合わせ場所となった。このレストランは今日「Orient Express」と呼ばれ、旅行者の間では人気のスポットとなっている。
1890年完成の駅舎はそのままの状態で保存されているが、ターミナルビル周辺のエリアは1890年の頃と比べると大きく変化している。また、現在はアンカラ通り側に新しい出入口が作られ、切符売り場なども新出入口側に作られており、1890年完成の駅舎を一般の鉄道利用者が利用する機会は、レストランや鉄道博物館などを利用しない限り減少している。
メヴレヴィー教団の信者が週3回[8]シルケジ駅で儀式(セマー)を行っており、旅行者や一般人は観覧料を払って見ることができる。
2005年9月23日には、鉄道博物館が開館し無料で入場できる(祝日を除く火曜日〜土曜日開館)。
İETT(トラム)
トラム シルケジ駅 | |
---|---|
プラットホーム | |
Sirkeci | |
◄ギュルハネ (? km) (? km) エミノニュ► | |
所在地 | マルマラ地方イスタンブール県イスタンブール市ファーティフ(英語版、トルコ語版) |
所属事業者 | İETT(トルコ語版) |
所属路線 | ■T1号線(トルコ語版、英語版) |
キロ程 | ? km(バージュラル(トルコ語版)起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
開業年月日 | 1992年 |
テンプレートを表示 |
島式ホーム1面2線と東側に単式ホームを併設する合計2面2線の地上駅。この構造から、カバタシュ方面は乗車専用・下車専用ホームで分かれている。改札口はホーム両端にある。
のりば
エミノニュ↑ | 西 東 | 下車 ↓ ギュルハネ | 西方面 | T1号線 | アクサライ(トルコ語版)・トプカプ(トルコ語版)・バージュラル(トルコ語版)方面 |
---|---|---|---|
東方面 | T1号線 | エミノニュ・カラキョイ(トルコ語版)・カバタシュ方面 | |
下車 | T1号線 | カバタシュ方面下車専用ホーム |
駅周辺
- イスタンブール鉄道博物館(英語版)
- イスタンブール中央郵便局(トルコ語版、英語版)
- シルケジ公園(Sirkeci Parkı)
- アルティン・ハン・ティジャレット(Altin Han Ticaret)
- イスラム科学技術歴史博物館(トルコ語版、英語版)
- ギュルハネ公園(トルコ語版、英語版)
- イスタンブール考古学博物館
- トプカプ宮殿
- アヤソフィア
- イスタンブール男子高等学校(トルコ語版、英語版)
他の公共交通機関との連絡
- 路線バス(İETT(トルコ語版)) - 81, BN1, BN2[9]
- トラム エミノニュ - ゼイティンブルヌ
- フェリー シルケジ - カバタシュ(英語版)
- 海上バス シルケジ - ボスタンジュ(英語版) - アダラル
- カーフェリー シルケジ - ハレム
- 鉄道フェリー シルケジ駅 - ハイダルパシャ駅間
隣の駅
関連項目
- ハイダルパシャ駅 - かつてのアジア側のターミナル駅。2013年廃止。
- イスタンブールの公共交通網
- トルコの鉄道
- オリエント急行
- シルケジ(トルコ語版、英語版)
脚注
- ^ ドイツ通信:第524回 トルコ通信 マルマライ計画
- ^ http://www.mimdap.org/?p=131563
- ^ http://www.gazetevatan.com/avrupa-nin-en-derin-istasyonu--589018-gundem/
- ^ https://www.uab.gov.tr/uploads/pages/yatirim-programi/mega-projeler.pdf
- ^ https://www.sabah.com.tr/aktuel/2013/10/29/marmaray-aciliyor-1383054004
- ^ “Archived copy”. 2013年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月3日閲覧。
- ^ “Archived copy”. 2013年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月3日閲覧。
- ^ 旅ゅ~ん:シルケジ駅(YOMIURI ONLINE、2008年4月15日閲覧)[リンク切れ]
- ^ “Sirkeci - Duraktan Geçen Hatlar” (Turkish). 20 December 2017閲覧。
外部リンク
- trainsofturkey.com (英語)
| |
---|---|
ハルカル - ムスタファ・ケマル(トルコ語版) - キュチュクチェクメジェ(トルコ語版) - フロリヤ(トルコ語版) - フロリヤ水族館(トルコ語版) - イェシルキョイ(トルコ語版) - イェシルユルト(トルコ語版) - アタキョイ(トルコ語版) - バクルキョイ(トルコ語版) - イェニマハレ - ゼイティンブルヌ=フィシェカーネ(トルコ語版) - カズルチェシュメ(トルコ語版) - イェニカプ - シルケジ - (マルマライトンネル) - ユスキュダル - アイルルク・チェスメシ - ソウトリュチェシュメ - フェネルヨル(トルコ語版) - ギョズテペ(トルコ語版) - スアディエ(トルコ語版) - ボスタンジュ(トルコ語版) - キュチュクヤル(トルコ語版) - イデアルテペ(トルコ語版) - スレイヤ・プレジュ(トルコ語版) - マルテペ - ジェヴィズル(トルコ語版) - アタラル(トルコ語版) - バシャック(トルコ語版) - カルタル(トルコ語版) - ユヌス(トルコ語版) - ペンディク(トルコ語版) - カイナルジャ(トルコ語版) - テルサネ(トルコ語版) - グゼイヤル(トルコ語版) - アイドゥンテペ(トルコ語版) - イチュメレール(トルコ語版) - トゥズラ(トルコ語版) - チャユロヴァ(トルコ語版) - ファーティフ-ゲブゼ工科大学(トルコ語版) - オスマンガーズィー(トルコ語版) - ダリジャ(トルコ語版) - ゲブゼ |
イスタンブールトラム(トルコ語版、英語版) T1号線(トルコ語版、英語版) | |
---|---|
カバタシュ - フンドゥクル=ミマール・スィナン大学(トルコ語版) - トプハネ(トルコ語版) - カラキョイ(トルコ語版) - エミノニュ - シルケジ - ギュルハネ - スルタンアフメット(トルコ語版) - チェンベルリタシュ(トルコ語版) - ベヤジット=カパルチャルシュ(トルコ語版) - ラレリ=イスタンブール大学(トルコ語版) - アクサライ(トルコ語版) - ユスフパシャ(トルコ語版) - ハセキ(トルコ語版) - フンディクザデ(トルコ語版) - チャパ=シェフレミニ(トルコ語版) - バザルテッケ(トルコ語版) - トプカプ(トルコ語版) - セビズリバー=アタテュルク学生寮(トルコ語版) - マルケズ・エフェンディ(トルコ語版) - セイトニザム=アチェムセチン(トルコ語版) - ミタッパシャ(トルコ語版) - ゼイティンブルヌ - メフメット・アキフ(トルコ語版) - マーター・テクスティル・マルケジ(トルコ語版) - ギュンギョレン(トルコ語版) - アキンチラー(トルコ語版) - ソアンル(トルコ語版) - ヤヴズ・セリム(トルコ語版) - ギュネシュテペ(トルコ語版) - バグシラー(トルコ語版) |