ハンガリー国鉄V60形電気機関車
ハンガリー国鉄V60形電気機関車 | |
---|---|
ブダペスト鉄道公園のV60 | |
基本情報 | |
製造所 | ガンツ |
製造数 | 3 |
主要諸元 | |
軸配置 | F |
軌間 | 1,435 mm (4 ft 8+1⁄2 in) |
電気方式 | 15kV,50HzAC |
最高速度 | 70km/h |
車両重量 | 93.8t |
長さ | 13,570 |
車輪径 | 1,150mm |
軸重 | 17.8t |
主電動機出力 | 2,200PS(70km) |
搭載数 | 1 |
引張力 | 105.6kN |
テンプレートを表示 |
ハンガリー国鉄V60形電気機関車はハンガリー国有鉄道(Magyar Államvasutak、MÁV)のロッド駆動式の電気機関車で、カンドーシステムを用いた形式である。
歴史
V60形電気機関車は、ブダペストにあるガンツの工場で、V40形電気機関車と同時に、カンドーシステムに基づく6軸の貨物列車用の電気機関車として生産された、したがって、車両部品と電気部品はV40形と同様である。
この機関車は、電化されたブダペストーヘジェスハロム線の貨物列車で使用された。4〜5年の運用後、機械的な伝達機構の維持コストが大幅に増加した。機関車は約50,000kmの走行毎にロッドドライブの調整のために運用から外れた。このことと、約500,000 kmで駆動モーターのクランクピンに亀裂を生じてクランクを交換する必要が生じることから、ハンガリーでは単軸駆動の電気機関車を開発する努力が行われ、第二次世界大戦後のV55形で実現した。
1960年代、ハンガリー国鉄の電化システムは一律に25 kV 50Hz ACに切り替えられた。これにより、カンドー機関車は引退し、より新しいシリーズに置き換えられた。V60.003は保存車両となり、ブダペスト大学の敷地内で数年間展示され、現在はブダペスト鉄道公園にある。
技術的特徴
機関車の基本構造はV40形と同じである。
V40形との違いは、シャーシに起因する。6つの駆動軸すべてに横方向のクリアランスがある。第1軸と第3軸、および第4軸と第6軸は、いずれも両端にボールピンを持つてこによって相互に接続されている。このてこの支点は機関車のフレームにある。この配置により、機関車が安全にカーブを通過できるように設計されていた。
連結棒の寸法を除いて、この機関車の駆動系はV40形シリーズの駆動系と一致する。すべての車軸のサスペンションスプリングは軸の下にあり、これはMÁVの基準に対応している。駆動輪の車軸ボックスハウジングは、3つずつイコライジングレバーを備えた懸架装置によって接続されていて、機関車のフレームは4つの懸架装置で支えられ、各主桁は2柱ガーダーとして機能した。
関連項目
- Liste der Lokomotiv- und Triebwagenbaureihen der MÁV (MÁVの機関車と鉄道車両シリーズのリスト) (ドイツ語版)
文献
- Ungarische Lokomotiven und Triebwagen. Akadémiai Kiadó. (1975). ISBN 963-05-0125-2
- Eisenbahnnostalgie in Ungarn. Hungaria Sport Egri Nyomda, Eger 902436
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、ハンガリー国鉄V60形電気機関車に関するカテゴリがあります。