フリーダムカップ

フリーダムカップ
スポーツ ラグビーユニオン
創設 2004年
チーム数 2
国  南アフリカ共和国
 ニュージーランド
最新優勝  ニュージーランド (2023)
最多優勝  ニュージーランド (16回)

フリーダムカップ（英語：Freedom Cup、アフリカーンス語：Vryheidsbeker[1]）は、南アフリカ共和国とニュージーランドの2国間で競う、ラグビーユニオンの賞である。ザ・ラグビーチャンピオンシップとその前身大会トライネーションズの中に組み込まれている。

概要

2006年から2010年までは、トライネーションズでの3試合の対戦結果でトロフィーの行方が決まった。ワールドカップ開催年の2007年・2011年は、トライネーションズの規模が縮小されるため、2試合の結果で決まる。

2012年から、ザ・ラグビーチャンピオンシップが原則2試合ずつとなるため、2試合の結果でトロフィーの行方が決まる。ワールドカップ開催年の2015年・2019年・2023年は、ザ・ラグビーチャンピオンシップの規模が縮小されるため、1試合の結果で決まる。

2試合実施の場合は、勝敗が「1-1」で引き分けになると、前年の勝利国がトロフィーを「奪われずに守った」ことになり、勝利扱いとなる。そのため、前年の勝利国が1勝した時点で連覇（保持）が決まる。

沿革

南アフリカ共和国の民主化（アパルトヘイト撤廃）10周年となる2004年、1回限りのテストマッチとして、フリーダムカップが初めて行われた。試合はエリス・パーク・スタジアム（南アフリカ共和国、ヨハネスブルグ）で行われ、南アフリカ共和国代表が40対26でニュージーランド代表に勝利した[2]。

翌2005年に両国は2回対戦したが、フリーダムカップとしては行われていない。

2006年、トライネーションズでの3試合の結果、ニュージーランドが2勝1敗となりフリーダムカップを獲得した。トロフィーのプレゼンターを務めたユースト・ファン・デル・ヴェストハイゼンが、誤って南アフリカ共和国の主将ジョン・スミットにトロフィーを渡してしまい、中継放送終了後に訂正された[3]。

2012年からトライネーションズにアルゼンチンが加わり、ザ・ラグビーチャンピオンシップとなる。これにより、原則2試合の結果でトロフィーの行方が決まることになった。ワールドカップ開催年の2015年・2019年・2023年は1試合のみに縮小。

2020年、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により南アフリカ共和国代表が海外渡航の制限を受け、フリーダムカップは行われなかった[4]。

対戦結果

出典[5]

回 年 月日 試合会場 ホーム スコア アウェー トロフィー
保持チーム 		備考
1 2004 8月14日 エリス・パーク・スタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  40–26  ニュージーランド 南アフリカ共和国の旗 [6]
2 2006 7月22日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  35–17  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [7]
8月26日 ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム, プレトリア 南アフリカ共和国  26–45  ニュージーランド
9月2日 ロイヤル・バフォケン・スタジアム, ルステンブルク 南アフリカ共和国  21–20  ニュージーランド
3 2007 6月23日 キングス・パーク・スタジアム, ダーバン 南アフリカ共和国  21–26  ニュージーランド ニュージーランドの旗 [8]
7月14日 ランキャスター・パーク, クライストチャーチ ニュージーランド  33–6  南アフリカ共和国
4 2008 7月5日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  19–8  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [9]
7月12日 カリスブルック, ダニーデン ニュージーランド  28–30  南アフリカ共和国
8月16日 ニューランズ・スタジアム, ケープタウン 南アフリカ共和国  0–19  ニュージーランド
5 2009 7月25日 フリーステイト・スタジアム, ブルームフォンテーン 南アフリカ共和国  28–19  ニュージーランド 南アフリカ共和国の旗 [10]
8月1日 キングス・パーク・スタジアム, ダーバン 南アフリカ共和国  31–19  ニュージーランド
9月12日 ワイカト・スタジアム, ハミルトン ニュージーランド  29–32  南アフリカ共和国
6 2010 7月10日 イーデン・パーク, オークランド ニュージーランド  32–12  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
7月17日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  31–17  南アフリカ共和国
8月21日 FNBスタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  22–29  ニュージーランド
7 2011 7月30日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  40–7  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
8月20日 ネルソン・マンデラ・ベイ・スタジアム, ポート・エリザベス 南アフリカ共和国  18–5  ニュージーランド
8 2012 9月15日 フォーサイス・バー・スタジアム, ダニーデン ニュージーランド  21–11  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [11]
10月6日 FNBスタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  16–32  ニュージーランド
9 2013 9月14日 イーデン・パーク, オークランド ニュージーランド  29–15  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
10月5日 エリス・パーク・スタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  27–38  ニュージーランド
10 2014 9月13日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  14–10  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [12]
10月4日 エリス・パーク・スタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  27–25  ニュージーランド
11 2015 7月25日 エリス・パーク・スタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  20–27  ニュージーランド ニュージーランドの旗 [13]
12 2016 9月17日 Rugby League Park, クライストチャーチ ニュージーランド  41–13  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [14]
10月8日 キングス・パーク・スタジアム, ダーバン 南アフリカ共和国  15–57  ニュージーランド
13 2017 9月16日 ノース・ハーバー・スタジアム, Albany ニュージーランド  57–0  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
10月7日 ニューランズ・スタジアム, ケープタウン 南アフリカ共和国  24–25  ニュージーランド
14 2018 9月15日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  34–36  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
10月6日 ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム, プレトリア 南アフリカ共和国  30–32  ニュージーランド
15 2019 7月27日 ウェリントン・リージョナル・スタジアム, ウェリントン ニュージーランド  16–16  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗
‐ 2020 開催せず
16 2021 9月25日 North Queensland Stadium, タウンズビル ニュージーランド  19–17  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [15]
10月2日 ロビーナ・スタジアム, ゴールドコースト ニュージーランド  29–31  南アフリカ共和国
17 2022 8月13日 エリス・パーク・スタジアム, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  23-35  ニュージーランド ニュージーランドの旗
8月6日 ムボンベラ・スタジアム, ネルスプロイト 南アフリカ共和国  26-10  ニュージーランド
18 2023 7月15日 マウント・スマート・スタジアム, オークランド ニュージーランド  35-20  南アフリカ共和国 ニュージーランドの旗 [16]
19 2024 8月31日 エミレーツ・エアライン・パーク, ヨハネスブルグ 南アフリカ共和国  31-27  ニュージーランド 南アフリカ共和国の旗 [17]
9月7日 DHLスタジアム, ケープタウン 南アフリカ共和国  18-12  ニュージーランド
回 年 月日 試合会場 ホーム スコア アウェー トロフィー
保持チーム 		備考

トロフィー保持回数

2024年大会終了時点。

関連項目

外部リンク

  • THE RUGBY CHAMPIONSHIP - ザ・ラグビーチャンピオンシップ 公式サイト
  • THE TROPHY ROOM

脚注

  1. ^ (アフリカーンス語) Agter die doellyn (eBoek): Glorieryke oomblikke in Springbokrugby met getuienisse en lewensverhale deur Victor Matfield, Pierre Spies, Beast Mtawarira, Morne Steyn, Juan Smith, Jannie en Bismarck du Plessis, Peter de Villiers .... Christelike Uitgewersmpy. (2011-07-15). ISBN 978-1-4316-0324-4. https://books.google.co.jp/books?id=MQKkCwAAQBAJ&dq=Vryheidsbeker&pg=PT21&redir_esc=y#v=onepage&q=Vryheidsbeker&f=false 
  2. ^ “Tri-Nations review - 16 years of the Springboks” (英語). Super Rugby Pacific. 2024年8月5日閲覧。
  3. ^ “Boks were Freedom Cup winners for an instant”. Independent Online and affiliated companies. 2024年8月5日閲覧。
  4. ^ AFP (2020年10月16日). “World Cup holders South Africa pull out of Rugby Championship” (英語). The 42. 2024年8月5日閲覧。
  5. ^ “Trophy Room - Home of Sports Champions - Rugby Union Freedom Cup”. www.trophyroom.co.uk. 2024年8月5日閲覧。
  6. ^ “South Africa v New Zealand”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  7. ^ “Freedom Cup 2006”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  8. ^ “Freedom Cup 2007”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  9. ^ “Tri Nations 2008”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  10. ^ “Freedom Cup 2009”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  11. ^ “Freedom Cup 2012”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  12. ^ “Freedom Cup 2014”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  13. ^ “South Africa v New Zealand”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  14. ^ “Freedom Cup 2016”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  15. ^ “Freedom Cup 2021”. ESPN scrum. 2024年8月5日閲覧。
  16. ^ “All Blacks retain Freedom Cup in Auckland” (英語). allblacks.com (2023年7月15日). 2024年8月5日閲覧。
  17. ^ “Boks dig deep to beat NZ and win the Freedom Cup”. SA Rugby. 2024年9月7日閲覧。
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