ミコラ・フヴィロヴィ
ミコラ・フヴィロヴィ(もしくはミコラ・フビロヴィ、ウクライナ語: Микола Хвильовий、ラテン文字転写: Mykola Khvylovy、1893年12月13日 - 1933年5月13日)は、ウクライナの小説家、詩人、広報担当者、政治活動家であり、革命後のウクライナ散文の創始者の一人でもある。本名はミコラ・フィティリオフ(ウクライナ語: Микола Φітільов、ラテン文字転写: Mykola Fitiliov)[1]。1920年代から1930年代の文学におけるウクライナの銃殺されたルネッサンスの最も有名な代表の一人である。
ミコラ・フヴィロヴィ | |
---|---|
誕生 | ミコラ・グリゴロヴィチ・フィティロフ (1893-12-01)1893年12月1日 トロスタネッツ, スームィ州 |
死没 | 1933年5月13日(1933-05-13) (39歳) ハルキウ市、ウクライナ |
職業 | 小説家、民族共産主義家 |
言語 | ウクライナ語 |
国籍 | ウクライナ |
活動期間 | 1921–1933 |
ジャンル | 小説、パンフレット |
来歴
1916年にボゴドゥヒウ学校を卒業し、1919年に彼はウクライナ共産党に入党した。1921年に彼はハルキウ市に引越した。
数多くの文学団体のメンバーであり、例としてプロスウィタ協会、ウクライナの自由プロレタリア作家同盟 (VAPLITE)、ウクライナ全国プロレタリア文学の自由社会(VUSPP)などに所属した。
ウクライナ自由プロレタリア安家同盟のメンバーには、当時ハルキウ市にいた最も著名なウクライナ人作家が含まれていた(その他にもミハイロ・ヤロヴィ、アルカディ・リュブチェンコ、ミコラ・クリシュ、マイク・ヨハンセン、フリホリ・エピク、パブロ・ティチナ、ミコラ・バザン、ユーリー・ヤノフスキー、ヴォロディミール・ソシュラ、ユーリー・スモリチ、イワン・ドニプロフスキー、オレクサンドル・コピレンコなどがいる)[1]。
VAPLITEはイデオロギー集団であり、彼らの主要なアイデアはウクライナ国家の回復を目的であった。新しい世界観とイデオロギー、ウクライナの新しいイメージの創造者と考えられているフヴィロヴィの文学協会の活動への貢献のおかげで、ウクライナの文化と精神性の性質は徐々に形を作り始めた[2]。
1933年の春、リュブチェンコとともにポルタヴァ地方を訪れ、そこでホロドモールの悲劇を目撃した。また同じく作家ミハイロ・ヤロヴィの逮捕後、ウクライナの創造的インテリに対する大規模弾圧の開始に対する抗議のしるしとして、1933年5月13日にハルキウ市の「スロボ」作家の家で自殺した。フヴィロヴィの死は、ウクライナ国家共産主義のイデオロギーの崩壊と、1920年代と1930年代のウクライナ国家復興の終わりの象徴となった。
ウクライナの銃殺されたルネッサンス
1920年代、ハルキウ市はウクライナの新たな文芸運動、ウクライナ・ルネサンスの都となった。「銃殺されたルネサンス」と呼ばれる、文芸復興を担った作家たちの集団殺害もそうである。
ロシア革命後、1917年から 1932年までボリシェヴィキによって比較的自由が認められた時期に、短編小説作家で批評家のフヴィロヴィを含む多くの才能ある作家が現れた。彼は最初は革命を称賛していたが、次第に批判的になった。彼の生前のソ連の政策によって、1932年に共産党は社会主義リアリズムを必須の文学スタイルとして強制し始めました。
1933年から1938年にかけてソ連の指導者ヨシフ・スターリンが行った大粛清によりウクライナの作家の数は激減し、その多くは投獄されたり処刑されたり、亡命したりした。ウクライナ文学の進路について活発な議論が展開され、フヴィロヴィは「モスクワから離れよ!」というスローガンを掲げた。そしてヨーロッパへの文化的指向を促した[3]。反宗教的なプロパガンダや嫌がらせにもかかわらず、国家復興の重要な要因となったのは、1921年の設立以来、ウクライナの知識層や農民の間で幅広い支持を得ていたウクライナ独立正教会だった。
代表作
- ヤマシギ (1927年、未完成)
- 小論文
- 「アラベスク」(1927年、短編)など
脚注
- ^ a b “Vaplite”. www.encyclopediaofukraine.com. 2024年7月31日閲覧。
- ^ https://culturalrevue.com/2022/10/07/reflections-on-mykola-khvylovys-stories-from-the-ukraine-by-simon-maass/
- ^ https://www.cnn.co.jp/world/35189853.html
外部リンク
- https://diasporiana.org.ua/proza/10383-khvylovy-m-stories-from-the-ukraine/