宇宙の戦士 (アニメ)

宇宙の戦士
ジャンル SFアニメ
OVA
原作 ロバート・A・ハインライン
監督 アミノテツロー
シリーズ構成 伊東恒久(ストーリー構成)
キャラクターデザイン 稲野義信
メカニックデザイン 宮武一貴
音楽 難波弘之
製作 サンライズ
発表期間 1988年10月25日 - 12月17日
話数 全6話
テンプレート - ノート
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宇宙の戦士』(うちゅうのせんし)は、1988年にサンライズとバンダイビジュアルによって制作・販売されたSFアニメロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の戦士』のOVA化作品である。

概要

1977年ハヤカワ文庫から文庫版『宇宙の戦士』が発売され、表紙画にはスタジオぬえ宮武一貴によってデザインされたパワードスーツ加藤直之によって描かれた。小説家の高千穂遙はこの作品をSF小説の見本としてサンライズの企画部長に薦め、1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』を誕生させるためのヒントを与えることになった。

その後、高千穂が『宇宙の戦士』映像化権の取得を進言して、サンライズが「北米での非公開」という条件付きで取得し、1988年にアニメ化が実現する。スタジオぬえからは宮武が参加し、パワードスーツや輸送船ロジャー・ヤングのリファインを行った。

「遠未来における地球人類と異星生物の宇宙戦争」という原作の概要は踏襲されているが、「軍事に貢献することによって参政権を得られる」などの設定は用いられず、『トップガン』のような「軍隊における青春物語」としての性質が色濃いことから、その意味では翻案作品となっている。また、ニューブエノスアイレス[1]が異星生命体[2]の攻撃[3]によって壊滅し、全面戦争が始まったという展開は同じであるが、なぜ戦うのかというような哲学が語られることもなく、普通の高校生だった主人公が兵士として成長する過程が描かれている。

発売後、1991年1月11日から同年2月15日までテレビ東京でのテレビ放送も行なわれた。放送時間は毎週金曜 18:30 - 19:00 (日本標準時)。

あらすじ

ごく普通の高校生だったジョニー・リコは、卒業と共に憧れの同級生カルメンシータが軍に入る事を聞き、自身もまた志願を決意する。親友カールから地球連邦が未知の異星生命体と交戦状態にある事を知らされるも決意は強まるばかりで、リコは両親に別れを告げて軍へ入隊。訓練過程で除隊する仲間や、たとえ友軍を救っても命令違反では称賛されない事、そして母の死などの現実に直面しながらも兵士として鍛えられていくリコは、小隊長としての模擬戦闘訓練中に図らずも敵異星生命体と交戦、初めての実戦を経験、戦友を失いながらも正式な軍人として認められる。しかし軍と民間の温度差、海軍との軋轢を経て、再会したカルメンシータと交流を深めた矢先、彼女の乗艦が敵異星生命体の船と激突して轟沈してしまう。その結果判明した敵の拠点クレンダツウ星へと降下したリコは、戦死する仲間たちや、敵も自分たち同様に生きているという事実を突きつけられ、やがて自分は生きるために戦うのだという答えにたどり着く。激戦を終えて帰還の途についたリコは、軍病院で、戦死したと思われていたカルメンシータと再会。ずっと伝えられずにいた彼女への想いを口にして、物語は幕を閉じる。

キャスト

スタッフ

主題歌

「BELIEVE」
作詞 - リンダ・ヘンリック / 作曲・歌 - つのだ☆ひろ
第1巻と第6話のオープニングテーマ、第2巻のエンディングテーマとして使用。
「WE CAN MAKE IT」
作詞 - リンダ・ヘンリック / 作曲・歌 - つのだ☆ひろ / 編曲 - 乾裕樹
第2巻と第5話のオープニングテーマ、第1話と第6話のエンディングテーマとして使用。
「STEP BY STEP」
作詞 - リンダ・ヘンリック / 作曲 - 難波弘之 / 歌 - 本城未沙子
第2話と第5話のエンディングテーマ、第1話と第6話の挿入歌として使用。
「CRAZY LOVE」
作詞 - リンダ・ヘンリック / 作曲 - 茂村泰彦 / 歌 - 茂村泰彦ジャッキー[要曖昧さ回避]
挿入歌として使用。
「MAY BE TOMORROW」
作詞 - リンダ・ヘンリック / 作曲 - 茂村泰彦 / 歌 - 茂村泰彦、ジャッキー
挿入歌として使用。

各話リスト

  • 「宇宙の戦士 Vol.1」(1988年10月25日販売)
    • 第1話「ジョニー」
    • 第2話「ヘンドリック」
  • 「宇宙の戦士 Vol.2」(1988年11月25日販売)
    • 第3話「マリア」
    • 第4話「グレック」
  • 「宇宙の戦士 Vol.3」(1988年12月17日販売)
    • 第5話「チェレンコフ」
    • 第6話「カルメンシータ」

脚注

  1. ^ 原作ではブエノスアイレス
  2. ^ 原作ではアレクニドと呼ばれる蜘蛛型の生物だが、本作では不定形の群体として描写される。
  3. ^ 原作では攻撃手段の描写がないが、本作では宇宙船に取りついて侵入した異星生命体の攻撃として描写されている。

参考文献

関連項目

テレビ東京 金曜18:30枠
前番組 番組名 次番組
NG騎士ラムネ&40
(1990年4月6日 - 1991年1月4日)
宇宙の戦士
(1991年1月11日 - 1991年2月15日)
【本番組からOVA】
ドミニオン
(1991年2月22日 - 1991年3月29日)
【同番組までOVA】
スターシップ・トゥルーパーズ(シリーズ)
実写作品
アニメ作品

スターシップ・トゥルーパーズ・クロニクルズ(1999年) | スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン(2012年) | スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット(英語版)(2018年)

原作とその他の映像作品

宇宙の戦士(1959年) | 宇宙の戦士(アニメ・1988年)

関連人物
その他関連項目
サンライズ
 
テレビアニメ
1970年代
ガンダムシリーズ
1980年代
魔神英雄伝ワタルシリーズ
1990年代
勇者シリーズ
エルドランシリーズ
2000年代
SDガンダムシリーズ
バトルスピリッツシリーズ
2010年代
ラブライブ!シリーズ
ガンダムビルドシリーズ
2020年代
単発テレビ
スペシャル
 
劇場アニメ
1980年代
1990年代
ガンダムシリーズ
SDガンダムシリーズ
2000年代
ケロロ軍曹シリーズ
2010年代
銀魂シリーズ
ラブライブ!シリーズ
2020年代
 
OVA
1980年代
ガンダムシリーズ
装甲騎兵ボトムズシリーズ
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 共:共同制作
  • 移:放送期間中にバンダイナムコピクチャーズへ制作移管
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脚注