第32回有馬記念

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1987 有馬記念
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画

第32回有馬記念(だい32かいありまきねん)は、1987年12月27日中山競馬場で施行された競馬競走有馬記念)である。

レース施行時の状況

二冠馬であったサクラスターオーマックスビューティダービー馬のメリーナイスエリザベス女王杯でマックスビューティの牝馬三冠を阻止して優勝したタレンティドガール、そしてこの年の秋のレースで日本レコードタイを記録したダイナアクトレス、さらには前年の第31回有馬記念優勝馬のダイナガリバー等がファン投票、ないし推薦委員会による推薦で出走する事になり、この年は有力馬揃いであった。

しかし、レースは大波乱となった。その大波乱の内容は、

  1. スタート直後にメリーナイスがつまずき騎手の根本康広落馬
  2. いつもならかかり気味に逃げ馬に絡んでいくミスターブランディが妙に折り合ってしまい、レジェンドテイオーが淡々と逃げるスローペースになり、かかったり足を余した馬が多数。
  3. 第3コーナー通過直後にサクラスターオーが脚部に故障発生。第4コーナー通過後に騎手の東信二が異変を確認して下馬。
  4. 1着は人気薄のメジロデュレンと2着はユーワジェームスとの4枠同士のゾロ目馬券で、連複[1]は163倍の当時としては超大穴の配当に。

の4つであり、大きな番狂わせとなった。

出走馬と枠順

天候:晴れ、芝:良馬場。馬齢は旧表記。

※施行条件については有馬記念も参照。

出走頭数:16頭
枠番 馬番 競走馬名 騎手 単勝オッズ 調教師
1 1 ハシケンエルド 牡5 飯田明弘 45.4(14人) 中尾正
2 ミスターブランディ 牡6 津留千彰 42.6(13人) 大和田稔
2 3 レジェンドテイオー 牡5 郷原洋行 12.1(6人) 田村駿仁
4 ダイナアクトレス 牝5 岡部幸雄 4.6(2人) 矢野進
3 5 サクラスターオー 牡4 東信二 4.0(1人) 平井雄二
6 クシロキング 牡6 柴田善臣 52.4(15人) 中野隆良
4 7 メジロデュレン 牡5 村本善之 24.1(10人) 池江泰郎
8 ユーワジェームス 牡4 安田富男 12.7(7人) 新関力
5 9 ダイナガリバー 牡5 増沢末夫 11.7(5人) 松山吉三郎
10 アサカツービート 牡7 加藤和宏 53.0(16人) 元石正雄
6 11 トウカイローマン 牝7 大崎昭一 41.3(12人) 中村均
12 スダホーク 牡6 柴田政人 37.5(11人) 古山良司
7 13 カシマウイング 牡5 的場均 16.7(9人) 飯塚好次
14 メリーナイス 牡4 根本康広 4.9(3人) 橋本輝雄
8 15 タレンティドガール 牝4 蛯沢誠治 15.9(8人) 栗田博憲
16 マックスビューティ 牝4 田原成貴 7.7(4人) 伊藤雄二

競走結果

着順 枠番 馬番 競走馬名 タイム 着差
1 4 7 メジロデュレン 2.33.9
2 4 8 ユーワジェームス 2.34.0 1/2馬身
3 1 1 ハシケンエルド 2.34.0 ハナ
4 2 3 レジェンドテイオー 2.34.2 1 1/2馬身
5 1 2 ミスターブランディ 2.34.2 ハナ
6 7 13 カシマウイング 2.34.3 クビ
7 2 4 ダイナアクトレス 2.34.3 アタマ
8 5 10 アサカツービート 2.34.5 1 1/2馬身
9 3 6 クシロキング 2.34.7 1馬身
10 8 16 マックスビューティ 2.35.0 2馬身
11 6 11 トウカイローマン 2.35.1 クビ
12 8 15 タレンティドガール 2.35.9 5馬身
13 6 12 スダホーク 2.36.0 1/2馬身
14 5 9 ダイナガリバー 2.36.0 ハナ
競走中止 3 5 サクラスターオー - (故障)
競走中止 7 14 メリーナイス - (落馬)

データ

1,000m通過タイム --.-秒
上がり4ハロン 47.8秒
上がり3ハロン 35.9秒
優勝馬上がり3ハロン --.-秒

払戻

単勝式 7 2,410円
複勝式 7 800円
8 400円
1 780円
連勝複式 4-4 16,300円

達成された記録

  • 連勝複式は有馬記念では当時最大の配当記録。

エピソード

  • サクラスターオーの騎手であった東は「事故が無ければ勝っていた」と語り、また故障発生の際に「ボコに入ってしまった様な感覚だった」と振り返っていた。
    • サクラスターオーは翌1988年5月に病状が悪化し、安楽死処分となった。
  • メリーナイスの騎手であった根本も「落馬に付いて、競馬ファンの皆様には(落馬で)大いに迷惑を掛けてしまった」と振り返っていた。また落馬の要因を「このレースで長手綱にしたのが裏目に出た」との記述もあった。

参考文献・出典

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 現在の「枠番連勝」に相当。
日本の旗 有馬記念勝ち馬
   

国際競走指定前:
01回(1956年) メイヂヒカリ
02回(1957年) ハクチカラ
03回(1958年) オンワードゼア
04回(1959年) ガーネツト
05回(1960年) スターロツチ
06回(1961年) ホマレボシ
07回(1962年) オンスロート
08回(1963年) リユウフオーレル
09回(1964年) ヤマトキヨウダイ
第10回(1965年) シンザン
第11回(1966年) コレヒデ
第12回(1967年) カブトシロー
第13回(1968年) リュウズキ
第14回(1969年) スピードシンボリ
第15回(1970年) スピードシンボリ
第16回(1971年) トウメイ
第17回(1972年) イシノヒカル
第18回(1973年) ストロングエイト
第19回(1974年) タニノチカラ
第20回(1975年) イシノアラシ
第21回(1976年) トウショウボーイ
第22回(1977年) テンポイント
第23回(1978年) カネミノブ

第24回(1979年) グリーングラス
第25回(1980年) ホウヨウボーイ
第26回(1981年) アンバーシャダイ
第27回(1982年) ヒカリデユール
第28回(1983年) リードホーユー
第29回(1984年) シンボリルドルフ
第30回(1985年) シンボリルドルフ
第31回(1986年) ダイナガリバー
第32回(1987年) メジロデュレン
第33回(1988年) オグリキャップ
第34回(1989年) イナリワン
第35回(1990年) オグリキャップ
第36回(1991年) ダイユウサク
第37回(1992年) メジロパーマー
第38回(1993年) トウカイテイオー
第39回(1994年) ナリタブライアン
第40回(1995年) マヤノトップガン
第41回(1996年) サクラローレル
第42回(1997年) シルクジャスティス
第43回(1998年) グラスワンダー
第44回(1999年) グラスワンダー
第45回(2000年) テイエムオペラオー
第46回(2001年) マンハッタンカフェ
第47回(2002年) シンボリクリスエス

第48回(2003年) シンボリクリスエス
第49回(2004年) ゼンノロブロイ
第50回(2005年) ハーツクライ
第51回(2006年) ディープインパクト

国際競走(G1)指定後:
第52回(2007年) 日本の旗 マツリダゴッホ
第53回(2008年) 日本の旗 ダイワスカーレット
第54回(2009年) 日本の旗 ドリームジャーニー
第55回(2010年) 日本の旗 ヴィクトワールピサ
第56回(2011年) 日本の旗 オルフェーヴル
第57回(2012年) 日本の旗 ゴールドシップ
第58回(2013年) 日本の旗 オルフェーヴル
第59回(2014年) 日本の旗 ジェンティルドンナ
第60回(2015年) 日本の旗 ゴールドアクター
第61回(2016年) 日本の旗 サトノダイヤモンド
第62回(2017年) 日本の旗 キタサンブラック
第63回(2018年) 日本の旗 ブラストワンピース
第64回(2019年) 日本の旗 リスグラシュー
第65回(2020年) 日本の旗 クロノジェネシス
第66回(2021年) 日本の旗 エフフォーリア
第67回(2022年) 日本の旗 イクイノックス
第68回(2023年) 日本の旗 ドウデュース

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